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東日本大震災復興支援チャリティー歌舞伎公演が開催されました
4月25日(水)宮城県名取市文化会館で、片岡仁左衛門らによる「東日本大震災復興支援チャリティー歌舞伎公演」が開催されました。
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午前11時からは片岡孝太郎による「たのしい歌舞伎入門」が小ホールで開催されました。閖山(ゆりあげ)中学校の全校生徒約120名が参加し、歌舞伎の歴史の説明や、女方の舞踊や歌舞伎の化粧の実演を見学。音響や太鼓による歌舞伎の音を聞き何を表現しているかを考えたり、実際に歌舞伎のセリフを言ってみるなど、生徒たちも参加しての歌舞伎入門に「歌舞伎は難しいと思っていたけれど楽しい」「歌舞伎の化粧はちょっと不思議です」と貴重な体験を楽しんだ様子でした。
片岡孝太郎による「たのしい歌舞伎入門」
続いて午後1時からは大ホールで『寿式三番叟』『身替座禅』が上演されました。チケットはほとんど無くなってしまうほど地元での期待も高く、当日も早くから開場を待ちわびるお客様の長蛇の列が出来るほど!女優・藤村志保さんの司会の後に、市川左團次の翁、中村梅枝の千歳、片岡愛之助の三番叟による『寿式三番叟』、続いて片岡仁左衛門の山蔭右京、市川男女蔵の太郎冠者、市川左團次の奥方玉の井による『身替座禅』が上演されました。
お客様も「初めて歌舞伎を観ましたが、とても楽しくてまた観たくなりました」「仁左衛門さんは素敵な役者さんですね」「一流の芸が観れて最高でした」と、震災後、名取市文化会館で初となる歌舞伎上演を楽しまれた様子でした。
写真左:『寿式三番叟』 写真右:『身替座禅』
公演後、仁左衛門は「震災後、被災地を訪れたのは今日が初めてです。とにかくお役に立ちたいという気持ちがずっとあり、今までも様々な形でさせていただいておりましたが、やはり役者としては、被災地の方々に自分たちの芝居を観ていただくということが一番の使命、こうしてお伺いできて有難く思っています。
幕があき、常磐津さんの「斯様(かよう)に国土安全に 治まる御代のしるしとて・・・」の語りを聞いて、去年の惨事が頭に浮かんで参りました。まだまだ精神的に、芝居なんてとんでもないという方も大勢いらっしゃると思います。一日も早く被災者の皆様が「芝居でも観ようか」という気持ちになっていただけるように、祈っています」と思いを語りました。
名取市文化会館に国立劇場生まれの桜「駿河小町」を植樹する
名取市佐々木市長(右)と日本芸術文化振興会(国立劇場)茂木理事長(左)