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菊五郎、左團次、時蔵、松緑、菊之助が舞台稽古を終えて意気込みを語りました~国立劇場初春歌舞伎公演『夢市男達競』
国立劇場初春歌舞伎公演は、歌舞伎作者・河竹黙阿弥の原作を元に、現代でも楽しめるようにアレンジを加えた奇想天外な娯楽作『夢市男達競(ゆめのいちおとこだてくらべ)』の上演です。1月3日(木)の初日を前に舞台稽古が行われ出演者が意気込みを語りました。
【尾上菊五郎】
明けましておめでとうございます。国立劇場の初春歌舞伎公演は、猫とネズミの立廻り、七福神の登場など、とても賑やかな舞台になっておりますので、ぜひ劇場でお正月気分を満喫していただきたいと思っております。今回のお芝居では『義経千本桜』の義経のようなテーマとなるようなお役を勤めます。初日が開いたら、またお芝居の中身も徐々に変わっていく事になると思うので、初日、中日、千穐楽と見ていただけたら有難いなと思っています。亀蔵さんが活躍する場面では、笑っちゃわないように、私は知らん顔しているつもりです(笑)
【市川左團次】
国立劇場でのお正月の菊五郎さんのお芝居に、今回初めて出演させていただきます。源頼朝と敵側のお役の二役やらせていただきますが、敵役では、おどろおどろしい人物に、そして頼朝では、大将らしい人物に見えればいいなと思っております。お正月の国立劇場でのお芝居は、大勢の皆様が楽しみになさっているので、その中に入れていただいて目おとりしないように、がんばりたいと思っています。
見どころの立廻り!
【中村時蔵】
今回のお芝居では、町人の女房、武家の女房、傾城、さらに七福神の弁才天と、いろんな役を楽しみながら勤めています。菊五郎のお兄さんを中心に、お兄さんがこうやりたいという思いを、いかにみんなで実現していくか・・・国立劇場の初春歌舞伎公演では、そういう思いを持ちながら皆で楽しく舞台を創っています。どうぞ劇場に足をお運びいただき、お正月の歌舞伎を楽しんでいただけたらと思っています。
【尾上松緑】
今回も、早替りで様々なお役を勤めさせていただいています。メインはネズミの亡霊のお役ですが、ネズミと言えば浦安の方にも大活躍しているネズミがおります・・・そのネズミにも負けないように精一杯舞台を勤めたいと思っています(笑)。今回、息子の大河も出演させていただいておりますが、菊五郎劇団の先輩方にご指導を全てお任せし、親の私は一切口を出さないようにするつもりです。
【尾上菊之助】
相撲取りと猫という二役を勤めています。相撲取りのお役は初めてで、どの様に見えているでしょうか・・・猫は身軽に見えるように、また松緑さん扮するネズミとの立廻りは、ジャングルジムのようなものから、面白い楽器の演奏まで、見どころも多く楽しい立廻りに仕上がっています。初めて歌舞伎を観るお客様にも、そして歌舞伎見巧者のお客様にも楽しんでいただける作品ですので、ぜひ足をお運び下さい。