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白鸚、幸四郎が意気込みを披露~国立劇場12月歌舞伎公演


 国立劇場の 12月歌舞伎公演は『近江源氏先陣館-盛綱陣屋-』『蝙蝠の安さん』の上演です。公演に先立ち取材会が行われ、松本白鸚松本幸四郎が舞台への思いを語りました。

【松本白鸚】
「盛綱陣屋」で、佐々木三郎兵衛盛綱を28年ぶりに勤めます。若い頃「木の芽会」という勉強会で初めて盛綱を勤めましたが、父と、初代吉右衛門の娘である母が教えてくれたことをよく覚えています。その頃は若くて無我夢中でございましたが、初めて勉強会で勤めたときの盛綱の気持ちを忘れずに“初心忘るべからず”ではありませんが、新鮮な気持ちを失わないようにしたいと思っています。そして、白鸚の盛綱をお見せすることによって、お客様がなにか心に感じていただければと願っています。

子どもの頃、盛綱陣屋の“首実検ごっこ”を、自分で首をつくったり、ちゃぶ台を舞台の道具に見立てたりして、しょっちゅう家でやっておりました。盛綱が“弟の首”と思ってみたのは偽首、「弟は逃げて助かった、命を失わず良かった…」と、まさに心理描写ですね、六代目菊五郎と、初代吉右衛門の祖父が、荒唐無稽ともいわれる歌舞伎に心理描写を取り入れました。「こういう歌舞伎は今までなかった、あの首実検のところはよくわかるな…」と、子供心にそれを感じていたんだと思います。『蝙蝠の安さん』も、とても面白くなりそうですが、やはり「盛綱陣屋」、これをぜひご覧ください。今年の締めくくりの仕事を、一所懸命勤めたいと思います。


【松本幸四郎】
『蝙蝠の安さん』を知ったのは30年程前、チャップリンの「街の灯」の劇化ということにとても興味を持ち、以来上演できればという思いをずっと持ってまいりました。それがようやく実現することになり、本当に感激しております。
チャップリン生誕130周年という年、また、命日である25日に上演しているという12月公演、これは計画してできることではございません。まさに「今やるときだったんだ」と実感しております。

「街の灯」は無声映画ですので、しゃべらなくてよいかと思っていたのですが、たくさんしゃべっているお芝居でございます(笑)。おなじみのステッキに帽子、リズミカルでトリッキーな動き、印象的な音楽なども取り入れています。12月は歌舞伎座で『本朝白雪姫物語』、新橋演舞場で『風の谷のナウシカ』がありますので、ぜひとも2作と見比べて、これが勝ちだと言われたいと思っています。

「盛綱陣屋」では信楽太郎を勤めさせていただきます。これは芝翫のお兄さんの襲名のときに勤めさせていただいて、二度目となります。古風な歌舞伎をしっかりと勤めあげることができればと思っております。
幸四郎として初めての国立劇場への出演ですので、また新たなスタートとして、精一杯勤めたいと思います。