【公演中止】菊之助が意気込みを披露~国立劇場3月歌舞伎公演
国立劇場の 3月歌舞伎公演は『通し狂言 義経千本桜 (よしつねせんぼんざくら) 』を上演します。公演に先立ち取材会が行われ、尾上菊之助が意気込みを語りました。
【尾上菊之助】
“挑戦する小劇場歌舞伎”として、この3月は『義経千本桜』の三役を勤めさせていただきます。三役を演じるのはまさに夢。忠信(佐藤忠信実ハ源九郎狐 / 佐藤忠信)と知盛(渡海屋銀平実ハ新中納言知盛)は演じましたが、いがみの権太は初めてで、いつかは演じたいと思っていた役です。
“憎めない悪党”というところに面白さを感じますし、一転“もどり”では、家族を犠牲にしての述懐となり、その場面は何度見ても感情が溢れてきます。父(尾上菊五郎)が継いだ音羽屋の権太を受け継ぎ、しっかり勤めることが、私のこれからの10年を作るという思いを込めて臨みます。
“挑戦する小劇場歌舞伎”として、この3月は『義経千本桜』の三役を勤めさせていただきます。三役を演じるのはまさに夢。忠信(佐藤忠信実ハ源九郎狐 / 佐藤忠信)と知盛(渡海屋銀平実ハ新中納言知盛)は演じましたが、いがみの権太は初めてで、いつかは演じたいと思っていた役です。
“憎めない悪党”というところに面白さを感じますし、一転“もどり”では、家族を犠牲にしての述懐となり、その場面は何度見ても感情が溢れてきます。父(尾上菊五郎)が継いだ音羽屋の権太を受け継ぎ、しっかり勤めることが、私のこれからの10年を作るという思いを込めて臨みます。
前回知盛を演じた際は、まさに記憶が飛ぶほど。身体や頭に負荷がかかり、碇を持ち上げるときは頭が真っ白になるほどでした。その時の記憶をたどって役に肉薄できればと思います。忠信も、自分の持てるものを全てぶつけなければ、役になりきれません。狐の身体使いや狐詞など、普段の自分とはかけ離れた役ですので、こちらも体当たりでぶつかっていくつもりです。
息子の丑之助も安徳帝として出演します。まずは千本桜の世界に身を置くことが大切です。今は、物語の全体が見えてくるように「義経千本桜」の絵本を読み聞かせています(笑)。また、小劇場の良いところは、臨場感を感じられるところですから、『義経千本桜』の世界が小劇場でどのような化学反応を起こすか、今から楽しみです。開演が午後6時の公演もあって、社会人の方も来やすいのではないかと思うので、お誘いあわせの上、ご来場いただけたら嬉しいです。