Home > トピックス一覧 > 菊之助、寺嶋和史くんが舞台稽古を前に意気込みを披露~国立劇場 3月歌舞伎公演

トピックス

菊之助、寺嶋和史くんが舞台稽古を前に意気込みを披露~国立劇場 3月歌舞伎公演


 国立劇場 3月歌舞伎公演は、四代にわたる芸の継承をテーマに、上方の中村鴈治郎家(成駒屋)と、江戸の尾上菊五郎家(音羽屋)、それぞれの家に縁の深い作品『増補忠臣蔵(ぞうほちゅうしんぐら)』『梅雨小袖昔八丈(つゆこそでむかしはちじょう)』を上演します。
 『梅雨小袖昔八丈-髪結新三-』の序幕「白子屋見世先の場」には、尾上菊之助の長男・寺嶋和史くんが紙屋丁稚長松として登場。一昨年の初お目見得以来の舞台となりますが、物語の登場人物に扮しての出演は初めてのこと!3月1日(木)、舞台稽古を前に菊之助、寺嶋和史くんによる囲み取材が行われました。

【尾上菊之助】
 五代目菊五郎が初演し、六代目菊五郎が練り上げ、父・七代目菊五郎が熟成させ、音羽屋の家に代々伝わってまいりました『梅雨小袖昔八丈 ―髪結新三―』を初役で勤めさせていただきます。
 皆さんの目には父の新三が大変強く残っていると思います。私にとって大変重い役目、父に一歩でも近づけるように、懸命に勤めてまいりたいと思います。

 父の髪結新三のときに側に出ていたものですから、いつかはこの新三をやってみたいという思いが強くありました。昨年40歳という節目を迎え、立役にももっと挑戦していきたいという想いで、今回思い切って新三に挑戦させていただきます。新三は大変に悪いやつですが、初物に金の糸目を付けない、宵越しの銭は持たない、など“江戸人の気っぷの良さ”が出てこないといけません。そして、最高にかっこよく、粋な男になれるように、監修の父に、動きや仕草を指導していただいております。

 息子の和史も紙屋丁稚長松として出演させていただきます。初お目見得のときは、なかなか挨拶ができなかったりということもありましたが、今回はセリフもございますので、そういう意味では25日間しっかりと舞台を勤めてもらいたいと思います。そして、これからも機会がありましたら、一緒に舞台に出て“板の匂い”をなるべく身体に付けてもらいたいなと思っています。


囲み取材の後半には、寺嶋和史くんも登場。
取材陣を前に、「新三そこ動くな!」と劇中のセリフも披露。
稽古は「楽しい!」と和史くん。最後に「頑張ります!」と大きな声で意気込みを披露しました。