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公文協「西コース 松竹大歌舞伎」製作発表で愛之助が意気込みを披露

 恒例の公文協主催の巡業公演「 西コース 松竹大歌舞伎」(8月31日~9月25日)が上演されます。演目は『義経千本桜』から舞踊の「道行初音旅」と、“四ノ切”の通称で知られる「川連法眼館」です。5月25日(金)に都内にて製作発表が行われ、片岡愛之助が公演に先立ち巡業公演に向けての意気込みを語りました。

【片岡愛之助】
 公文協歌舞伎51年目という新たなスタートの年に座頭を勤めさせていただけること、非常にありがたく思います。巡業は大好きです。地方を廻らせていただいて思うのは、お芝居を見るために劇場のある大都市に行くことがとても大変だろうなということです。それには、私たちから地方に行ってお芝居をさせていただく。そうすれば、皆さんも家の近くの市民会館でやってくれるなら敷居も高く感じられずに観に行ける。そんな声も聞かせていただきます。そういう意味でも巡業公演はとても大切なものだと思います。

 今回、西コースを廻らせていただきます。「道行初音旅」と「川連法眼館」で佐藤忠信をさせていただきます。「道行」は何度かやらせていただきましたが、「川連」は初めてです。「道行」と「川連」を続けて勤めさせていただくのは、本当にありがたいことでございます。忠信は中村又五郎の兄さんに習って勤めたいと思っております。

 巡業公演で初めて歌舞伎を観る方も多いと思います。歌舞伎って難しいな、よくわからないなと言われるのは、長い演目の中での一部だけを抜粋して上演するので、すべての人間関係とかストーリーが中々わかりにくいから難しいといわれるのかなと思います。お話をわかりやすくした方がいいのではないかということで、今回は「道行」からさせていただきます。忠義の心や、親子の情愛など非常に深く描かれていますので、よりわかりやすく見ていただけるのではないかなと思います。両方勤めるのは大変だということを頭に置かずに、気がつけば昼夜2回公演ということになっておりますけれど、体の方も鍛えて、しっかりと備えて勤めたいと思います。

 忠信は実は狐だという設定です。「道行」では随所に狐のしぐさが現れるところがあるので、どこで狐の部分が出ているのかを見つけていただきたいですね。これは初めて歌舞伎をご覧になる方でもすごくわかりやすく楽しんでいただけると思います。「川連」では、本物の忠信と化けている忠信の違いというところも探してほしいです。ですから一回ではわからないかもしれません。二度三度と見に来てくださいましたら、おそらく新発見ができると思います。