七代目尾上丑之助初舞台 記者発表が行われました

2019.03.10 襲名・昇進

 尾上菊之助の長男・寺嶋和史が、七代目尾上丑之助として 五月歌舞伎座「團菊祭」にて初舞台を勤めることが決まりました。

尾上菊五郎
 團菊祭の『絵本牛若丸』で、孫の和史が尾上丑之助を名のり、初舞台を踏むことになりました。本当にありがたいことと思っております。元号も変わりますし、10連休で…お客様がみんな、海外旅行に行っちゃわないように、なんとかして足止めをして…初日より千穐楽まで、賑々しくお客様にご来場いただきたいと思っています。

 歌舞伎の初舞台を踏むというと、こうして皆さんが注目してくだって、本当にありがたいことだと思います。私もコツコツ勉強させていただいて、後輩たちが「兄さん教えてください」となって、今は私の知っている限りのことを教えていて、次の世代に繋がっていってくれればと願っています。それが歌舞伎界に対する恩返しだと思いますし、そうして今まで歌舞伎が連々と続いてきたのだと思います。皆に、歌舞伎に対する感謝の気持ちだけは、忘れてほしくないなと思っています。

尾上菊之助
 この度、皆様のご了承をいただきまして、倅の寺嶋和史が、尾上丑之助を名のり、五月の團菊祭におきまして、初舞台をさせていただきます。私が初舞台で勤めた『絵本牛若丸』が、また和史によって上演できますこと、本当にこのように嬉しいことはございません。いまだ若年ではございますけれど、皆様の暖かいご声援を何卒よろしくお願いいたします。

 初舞台に向けて、私の使っていた台本でセリフのお稽古を始めているところで、日本舞踊で形をきめられるように特訓しています。和史は舞台に向かう稽古となると、こちらがどんなに厳しくしてもへこたれないというところがあって、歌舞伎が好きなんだなと感じています。立廻りも好きで、激しい立廻りのビデオを見ながら、しょっちゅう真似をしていて…私はいつも切られ役です(笑)。

「五月に尾上丑之助の名跡を七代目として襲名いたします。一生懸命がんばります。どうぞよろしくお願い致します」と元気に挨拶をした和史くん。どんな俳優になりたいか尋ねられると「お父さんのような歌舞伎役者になりたい」、これからやりたいお役を尋ねられると「弁天小僧です」とも!菊之助も「父や岳父(中村吉右衛門)のお芝居を観て、古典の面白さ、奥深さをわかってもらえれば」と答えていました。