松竹大谷図書館4月展示企画「大谷竹次郎が遺した歌舞伎映画」&資料紹介「祝20周年!シネマ歌舞伎」を開催

2025.04.03 募集ほか

松竹大谷図書館では松竹創業130周年を記念し、本年100周年を迎える新橋演舞場にて4月に開催される「思い出の松竹銀幕セレクション in 新橋演舞場」において、当館が所蔵している歌舞伎映画の一挙上映が決定しました。
この上映を記念し、歌舞伎映画台本やプレスシートなど、関連資料を展示します。また、シネマ歌舞伎20周年を記念して、当館所蔵のシネマ歌舞伎パンフレットを手にとれるコーナーやポスター展示も。

松竹大谷図書館所蔵 歌舞伎映画一挙上映記念 特別展示
「大谷竹次郎が遺した歌舞伎映画」&資料紹介「祝20周年!シネマ歌舞伎」

◆開催期間:令和7(2025)年 4/1~4/28 平日:10~17時
(休館日:土日祝日、毎月最終木曜日)
◆入館無料
◆開催場所:公益財団法人松竹大谷図書館
〒104-0045 東京都中央区築地1-13-1 銀座松竹スクエア3階

創立者・大谷竹次郎が後世に伝えたいと願った歌舞伎映画

松竹大谷図書館は、松竹株式会社の創業者の一人・大谷竹次郎(1877~1969)が昭和30(1955)年に文化勲章を受章したことを記念し設立し
た、演劇と映画の専門図書館です。当館所蔵の歌舞伎映画は、大谷竹次郎が歌舞伎の名舞台を映像に残し、後世に伝えようと尽力した映画フィルムです。

映画『勧進帳』松竹大谷図書館所蔵

映画『勧進帳』松竹大谷図書館所蔵

なかでも『歌舞伎十八番の内 勧進帳』(1943年撮影/1949年制作)は、七世松本幸四郎、六世尾上菊五郎、十五世市村羽左衛門の顔合わ
せによる幸四郎一世一代の「勧進帳」が歌舞伎座において上演された際の舞台を収めた貴重な映画です。冒頭に、当時松竹株式会社社長・
大谷竹次郎による解説がついており、竹次郎は「最高の古典歌舞伎の舞台をそのまま記録した貴重な映画であります」と、想いを語ってい
ます。

また、『鏡獅子 4Kデジタル修復版』は、当館が令和3(2022)年に実施したクラウドファンディングプロジェクト【第11弾】蘇る六代目の舞台、小津安二郎『鏡獅子』を次世代へ。にて、一般の支援によりデジタル修復を行った作品で、第36回東京国際映画祭の小津安二郎生誕120年特集プレミア上映以来の劇場上映となります。

尾上右近が映画『鏡獅子』トークイベントに出演

「思い出の松竹銀幕セレクション in 新橋演舞場」4月7日(月)は「歌舞伎の日」と題し、一日を通して当館所蔵の歌舞伎映画を上映いたします。お昼の回の上映後には、4月歌舞伎座「四月大歌舞伎」にて、新歌舞伎十八番の内『春興鏡獅子』を勤める尾上右近のトークショーが開催されます。3歳の頃、曾祖父・六代目菊五郎による『鏡獅子』に魅せられたという右近は、「この映画が私の人生を決定づけました。まさに原点です。そして今回は、4Kデジタル修復版が大画面で上映されるということで、非常にワクワクしています。」とコメント。

松竹大谷図書館の貴重な資料を通して作品の理解を深め、より舞台・映画を楽しんでいただける機会です。